★☆支援レポート☆★ ~旅立つ前に依頼されたこと~

相談員のNです。

今回は、昨年末にお見送りした会員H様のお話です。

H様は、当会に入会されて11年間、自立した生活を送っていました。

私の記憶の中のH様は鋭い眼光で相手を見つめ、はっきりとした口調で意見を述べられるのが印象的でした。そして、毎週、図書館へ行き、帰宅途中に当会の事務所に寄り、通院のことや市役所の対応などの近況報告後に「ありがとうな、じゃあな。」と颯爽と立ち去る姿はとても恰好よかったです。

しかし、亡くなる1年前に体調を大きく崩され、携帯の使い方に苦慮したり、受診日を間違えてしまうなど、といったことが出てきました。

そして、その日は突然やって来ました。具合が悪くなったH様の緊急受診に付き添い、そのまま入院となってしまいました。病院のベッドで横になったまま、必死に「*金銭管理契約へ変更してほしい。通帳を預けたい。自宅退去のことも任せる。」と伝えられたまま、1週間もしないうちにH様は旅立たれました。

お預かりした通帳には、数字がいくつも並んでいました。以前H様が口にしていた「妻とは離婚したが、子供にはお金を残してあげたい。」という、息子さんへの愛情そのものです。

どうか精算報告書類と一緒に、息子さんに実父であるH様の気持ちが届きますように・・・。

心よりご冥福をお祈りいたします。

* 「金銭管理契約」・・・弁護士法人名城法律事務所が、現金・通帳・キャッシュカードなどをお預かりし、支払代行をする。

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