自宅を離れ、夫婦離れて暮らす会員様に思うこと

支援員Mです。
今回は、高齢者施設での生活をスタートされた会員A様のお話しです。
数年前、A様は奥様のB様と一緒に当会へ入会されました。当時は、お二人暮らしでしたが、暫くしてから、B様は病気を患い入院し手術を受けました。手術は成功しましたが、ご自宅での生活は難しいとの判断で施設に入居することになり、お二人は一緒に暮らすことが出来なくなりました。当時、A様は自宅に戻れないB様を思い、とても落胆され涙を流されていました。そして、いつの日かB様が戻ってくることを願いつつ、慣れない一人暮らしを始めました。外出時のA様はネクタイをし、ジャケットを羽織り、足元はピカピカに磨かれた革靴を履かれるお洒落な方です。ご自宅は屋内外問わず手入れがきちんとされています。以前、A様から何百年と続く家系図を見せていただいたこともり、家への思いも言葉の端々から伺えました。
ある日、ケアマネさんから「お好きなお酒の量がかなり多くなっています。このままでは何かあるといけないです。」と、心配のご連絡が入りました。
1年以上もお一人で自宅を守りながら、暮らしてこられましたが、A様も施設入居を決心されました。施設入居にあたり、自宅のケーブルテレビの解約し機器撤去作業はきずなの会と地域包括支援センターの職員様と一緒に立ち会いました。
その時、「もう戻れないから・・・」ご自身に言い聞かせるように話されていました。
長年の思いが詰まった家を出て、奥様と違う施設で暮らすことになり、どのようなお気持ちで過ごされているのか・・・。
心中をお察すると、少しでもA様の思いに寄り添える支援が出来ればと思います。

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