支援レポート~会員S様の生活支援・施設入所支援~
2021年2月12日支援レポート
支援員のTです。
今回は一昨年までタクシー運転手としてご活躍された会員S様のお話です。
S様は退職後そのまま軽費老人ホームへ入所され、それを機にきずなの会に入会されました。
ホームでは先に入所されていた当会の会員様と意気投合され、ホームの畑を一緒に耕したり、デイサービスへご一緒される等とても充実した生活を送られていました。
ところが半年ほど経過した頃からお部屋の汚れや服装の乱れが目立ち始めました。そこで介護認定を受けるために必要な手続きをお手伝いして、ケアマネジャーさんやヘルパーさんと共に生活面を支えていくことになりましたが、その間にも衣類の重ね着や入浴回数の減少、あれだけ楽しみにしていたデイサービスの曜日を忘れる等、ご自身で出来ることが徐々に少なくなっていきました。そう、認知症の症状が見られ始めたのです。
軽費老人ホームはいわゆる自立した方の生活スペースであるため、それが出来なくなると退所しなければなりません。ホームの職員皆様のご協力もいただきながら何とか生活を続けましたがその急な進行に対応することができず、退所を検討する時期が来てしまいました。
そこでやはり別の会員様が入所されている特別養護老人ホームに問い合わせてみたところ、たまたま空きがあったためスムーズに入所が決まりました。
S様のお人柄もあって退所日にはケアマネジャーさんやヘルパーさんも駆けつけてくださり、ご友人の入所者様やホーム職員様など多数の関係者との記念写真後、皆様に見送られながらのお引越しとなりました。
それから2カ月後に久し振りにお会いし写真をお届けしたところ、前ホームでの生活や関係者のことを思い出されたご様子で懐かしそうにお話しされていました。
何かと不安の多いご時世ですが、S様がこれからもずっと楽しく穏やかな生活が送れるよう見守っていきたいと思います。