支援レポート~会員S様の居場所探し~

支援員のAです。私が入社した時、「きずなの会の仕事は、会員様の居場所探しだよ。」と上司より教えられました。実際に働いてみると、本当に居場所探しだと感じました。会員様が安全な場所で安心して暮らしていただけるよう、その時々に応じた居場所を探しています。

先日、会員S様が暮らしていらっしゃる軽費老人ホームの相談員様から「S様が自立した生活ができなくなってきたため、次の施設を探して欲しい。」との連絡がありました。しかし、自立できていないといっても、歩行が少し不安定で杖を使用されている以外は生活に支障がなく、介護度も要支援1のため、入所できるところは高額な有料老人ホームしかありませんでした。「さて、どうしたものか…」と、きずなの会の別の会員様がお世話になっているケアハウスの相談員様に相談したところ、「うちに申し込みをしてください。」とおっしゃってくださいました。同じ自立の方を対象としている軽費老人ホームのケアハウスですが、『自立』の考え方がそれぞれの施設で違うようで、この施設はシルバーカーや杖を使用した歩行も『自立』と考えられています。できるだけご自分で生活していけるようにと、配膳も専用のカートがあり、入浴もご自分で入るのが難しくなったら、デイサービスなどを利用し、少しでも長くケアハウスでの生活ができるように工夫されていました。

その後、トントン拍子で話が進み、無事にケアハウスへ入所することができました。入所契約時に相談員様が「ここも終の棲家ではないので、いつか退所しなくてはいけなくなると思いますが、その時は必ず私が次の施設を探します。決まっていないのに退所ということは言いませんので安心してください。」とおっしゃいました。この言葉にS様は安心されていました。私も深く感動し、「きずなの会も、責任をもって会員様を最後までご支援いたします!」と改めて胸に誓いました。

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