支援レポート~がんと闘う会員S様の入院時身元保証・生活支援・葬送支援~

こんにちは、支援員のKです。

今回は、先日亡くなられた会員S様についてお話します。

S様は、医師から首のリンパ節と食道の癌を告知されたその日に、きずなの会事務所へ来所されました。入会後はお仕事を引退し、きずなの会の事務所近くに引っ越しされました。そして、「病気を治して生き別れた娘を探したい」と治療に専念されることになりました。私は担当支援員として入院時の身元保証手続き、入院中の物品のお届け、医療説明の同席、また地域包括支援センターに介護申請の依頼などを行いました。

お話し好きなS様でしたが、次第に声を出す事も難しくなり、痛みで睡眠がなかなかとれず、治療薬を飲むためだけに食事をとられるようになり、緩和ケア病棟に移動されました。病棟のお引っ越しや、居室の片付けなどで定期的に伺う中で「いつ声が出なくなるか分からないから」と、いつも丁寧にお礼を言ってくださいました。ただ、その中で「生きている間は娘にこんな姿を見せたくないので、連絡はしないでほしい。会う機会があれば“ごめんね”と伝えてほしい」と言われました。

S様が旅立たれた後、お嬢様とやっと連絡を取ることができました。「父とは小さい頃に生き別れ、ずっと心配しておりました。父との再会は叶わぬ夢となりましたが、きずなの会のご支援を受けて他界したと知ることができました。最後まで手厚い支援をしてくださり、ありがとうございました。きずなの会に出会えて本当に良かったと思います」とのお言葉をいただきました。生前のS様のご様子や、お嬢様への想いを伝える事ができ、それがS様に対する一番のご支援になったかと思います。S様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

これからも、会員様に寄り添った支援を心がけて頑張りたいと思います。

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